2011年3月5日土曜日

観客を巻き込む危険な3人「東京03」

東京03のことを初めて見たのは、様々なお笑い芸人を世に送り出し一大ブームを作った日本テレビ系バラエティ番組「エンタの神様」でした。
お笑いファンの間でとても話題となっていたので、一体どんな人たちなのかと興味を持ったからです。
メンバーは長渕ファンでやたらと熱いがでも小心な角田さん、切れのいいツッコミと何かといじられる一番の標的になってしまう飯塚さん、プロレスが大好きで何故かいつも絶妙のところにちょこんと居る豊本さん。
彼らはブームなどにはならなくとも、着実に毎回質の高いコントを世の中に送り出していました。
東京03のコントは時に会社、時に学校と、日常のよくある風景をいつも舞台にしています。
3人のキャラクターは本当にどこにでも居そうで、その日常の為に非常に有効に働いています。
しかし、進むうちにありえない非日常へとじょじょに変わっていく。
そのスライドのさせ方が非常に絶妙なのです。
観客をも巻き込んで、いつのまにか危険な場所へ連れて行ってしまう。
それを気づかれずにさらっと行うという点においては、ある意味非常に危険な3人といっていいでしょう。
やがて2009年最高のコント師を決定する第2回キングオブコントの栄冠に輝いた東京03は、舞台を主とするコント師としての地位をゆるぎないものとし、少しずつではありますがそれぞれのキャラクターを活かしたテレビ出演も増えてきました。
危険な3人が打つ次の手をぜひ楽しみにしたいと思います。