2011年3月29日火曜日

ただの人の強さ「ドラゴンクエストⅦ」

ドラゴンクエストシリーズ第7作「ドラゴンクエストⅦ」は、ハードをプレイステーションに移した初めての作品です。
ロト伝説・天空伝説は完結し、そのストーリーはこの作品のみの独立したものとなっています。
「Ⅶ」について、あくまで私の感覚ですが未だリメイクもされておらず、人気は一番微妙な存在なのかと思われます。
とてもプレイステーションとは思えないグラフィック、微妙なムービーシーン、プレイステーションは高いレベルのグラフィックが売りだったのですが、グラフィックはやはりドラゴンクエストは苦手のようです。
また、ある理由から石版集めをしないといけないのですが、それがまた難易度が高い。
そして、歴代最もただの人というか普通の顔をしている主人公が人気を集めない理由なのかと勝手に思っております。
しかしその普通こそが「Ⅶ」の最大のテーマなのではないかと思うのです。
漁師の息子である主人公は、やんちゃな王子キーファ、宿屋の勝気な娘マリベルと毎回遊ぶ仲。
オープニングは普通に遊ぶ子供達そのままです。
そんなある日、謎の石版を発見したことから物語は大きく動いていき彼らは冒険者となっていきます。
でも、彼らは必ずしも降りかかる問題を解決に導けるわけではないのです。
勝利したところで本当の問題は解決しない。
どうにもならないことの数々がこの物語では重くのしかかります。
それでも主人公は旅の歩みを止めません。
そして、今回の主人公もまた普通の人ではないことが明らかになるのですが、しかし彼は……ある選択を最後にします。
その選択に私はただの人の強さを見ました。
そこに「Ⅶ」の価値はあると思っています。